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失敗しない「大人ふたりの家」「シングルアゲイン」の家 |
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今回は、私が対応しているお客様についてのお話をします。
私のもとには、不思議なことにお子様が独立して「大人ふたり」もしくは「シングルアゲイン」のお客様からのご相談をいただくことが多いのです。
共通してお話いただいているお悩みは、「家が広すぎる」。確かに、子育て中は家族それぞれの部屋が必要になりますし、リビングやダイニングもそれなりの大きさが必要です。
ところが、お子様が独立して家を出ると、その部屋は使わずじまい。たいがいの方は、そのまま「物置」と化します。
家が広いから、掃除もたいへんですし、全館暖房が体によいことがわかっていても家の容積が大きいだけに、燃料費高騰の折、必要のない部屋を暖房することが「モッタイナイ」。
家のあちこちがいたんできても、使わない部屋の修繕をする意味は、ホンネのところではありません。
かくして、広い家のひと部屋に生活道具をまとめてしまって、こじんまりと暮らす生活があたりまえになってしまいます。
その部屋がそのままプライベート空間になって、ひと部屋にモノがあふれている他者がはいりにくい空間になってしまうことは、容易に想像できると思います。
かくして「大人家族」ゆえの悩みを抱えたまま(現在の平均寿命から予測して)30年近くにわたるセカンドライフを迎えるわけですが、はたしてこのままセカンドライフを迎えてもよいのでしょうか?
そのようなお悩みを抱えた方々が、私のところにお越しになるわけです。
そこで、私はこのようなお話をしています。
1.余計なモノを捨てて、正しい整理収納をしておく。
家を建てようと思いたったときは「引っ越し」という作業が必ず発生します。
引っ越しを迎えるにあたって、自分にとって必要なもの、必要ではないものを
あらかじめ区別しておく必要があります。
このとき、できれば夫婦ふたりで作業することがポイント。
おのずから将来に関する話題もできることでしょう。
セカンドライフを迎えるにあたって、夫婦おのおのが不安を抱えて過ごすより
この作業をきっかけに、お互いに深い話ができるようになるかもしれません。
2.部屋の間取りは大きめに、ざっくりと計画する。
「大人家族」では、家族構成や家のなかですることに大きな変化が起こることを
あらかじめ予測しておく必要があります。
たとえば、定年後から自宅が仕事場になる、同居していた親の他界、
独立した子どもの同居、親やパートナーの介護、そしてやむにやまれぬ事情で、
必ず生涯会うことができなくなるときが訪れます。
いずれも、子育て中には具体的に予測しがたいことばかりです。
よって、部屋を使う目的にあわせて作り込んでいくのではなく、
そのときの状況に応じて自在に対応できることが大切なことになります。
場合によっては、手すり増設などのリフォームにも対応できるように
下地をあらかじめ強化しておく必要もあるでしょう。
3.外部とのつながりを確保できる“場所”を考えておく。
「大人家族」の場合は、現役で仕事をしていたときよりも、
地域の方々とのつながりが密になることは間違いありません。
また、介護が必要な状況になって、外部の方々が家のなかに入ってくることも
あらかじめ予測しておく必要があります。
対応策は、他人には見せたくない空間とは別に、玄関ホールなどを
開かれたつくりにしておくことや、他人が入りやすいユーティリティなどの
作業空間をあらかじめつくっておくことがポイントです。
たとえば、ユーティリティーをキッチンの脇などにつくっておけば、
元気なうちはパントリー(食品庫)や洗濯物をたたむ部屋にも使えるわけです。
きちんと整理収納された、自分たちが使いやすい作業スペースとは、
他者にとっても使いやすい作業スペースになるのです。
4.自分の生活と住まいがつながる「自分だけの居場所」をつくる。
長い時間自分が過ごす場所の居心地のよさ、使い心地のよさは
とても大切なことです。
わかりやすい例として、キッチンを挙げてみます。
料理好きなら、キッチンはとても居心地がいい場所に違いありません。
しかし、つくりながらおもてなしをする場合と、あらかじめつくってから
おもてなしをする場合では、キッチンの作り方が大きく異なります。
つくりながらおもてなしをする場合は、ダイニングとキッチンが一体化した
ほうが使いやすいでしょう。
しかし、あらかじめつくっておく場合は、キッチンとダイニングを離したほうが、
つくっている場所そのものがお客様の目に触れにくくなります。
キッチンの高さひとつあげても、まな板の厚み程度の差でも、
使い心地が大きく異なります。
料理を一時的に置く場所や冷蔵庫の位置、キッチンの素材や引き出しの重さ、
スパイスや調味料類の置き場所ひとつでも、いままでの使い勝手と大きく
異なるだけで、身体や気持ちに与える影響は図りしれません。
いままで自分が続けてきたスタイルをそのまま違和感なくできるように、
キッチンの選び方、収納、カウンターの高さまで、よく吟味しておく必要が
あります。
カウンター高さを1mm単位で調整できるシステムキッチンを作っている企業も、
いろいろありますよ。
5.「夫婦別室」での過ごし方も考えておきましょう。
子育てが終わると、夫婦の関係は千差万別になります。
昼も夜もべったりいっしょ、というのもさほど多くないかと・・・。
夫婦がともに食事したり、くつろぎながら過ごすダイニングという場所は
もちろん大切な空間です。
しかし、夫婦それぞれが居心地よく過ごすための空間も、おのおの考えて
おいたほうがよいでしょう。
視線が遮られていても、空間をつなげておくことで、お互いの気配を感じる
空間を創り上げることが可能です。
また、長年連れ添っていても、お互いの眠りの深さは日々異なります。
面積が許せば、寝室も別にしておくことでお互いの気配を感じながら
お互い熟睡することができます。
長年連れ添っているからこそ、お互いの眠りを邪魔しない「夫婦別寝」という
ありかたも、「大人家族」だからこそ必要なことになってきます。
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| 2008/05/16現在の記事です。 |
| 記事提供:
家づくりの“プラス”ワンポイント 株式会社武海建設 早坂淳一
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